【インパクトファクター13.9】新型コロナ後遺症のTMS治療パイロットスタディが「Asian Jounal of Psychiatry」に掲載
当院中心に3法人で実施した新型コロナ後遺症のパイロット研究の治療成績がまとまり、「Asian Jounal of Psychiatry」に論文として掲載されました。
こちらはインパクトファクター13.89と急成長している海外専門誌で、専門家の査読をうけた英語論文となります。
専門家の批判的な目線のうえで修正を重ねたうえで掲載となっており、先日レター掲載された「Psychiatry and Clinical Neurosciences」とあわせて、ケースシリーズ研究ですが大きな仕事となりました。
アメリカ国立医学図書館が運営するpub medにも掲載され、オープンアクセスになりますので英文ですべて読むことが可能です。
論文につきましては、
Real world research on transcranial magnetic stimulation treatment strategies for neuropsychiatric symptoms with long-COVID in Japan
をご覧ください。
日本でのコロナ後遺症の神経精神症状に対するTMS治療戦略の実臨床研究
- 第一著者:野田賀大(医師)
- 第二著者:佐藤昭子(臨床工学技士)
- 最終著者:大澤亮太(医師)
- その他の当院共著者:志知美咲(臨床工学技士)・佐藤綾乃(臨床工学技士)・永野泰寛(医師)
こちらは東京横浜TMSクリニックと新宿代々木こころのラボクリニックで協力して行った、新型コロナ後遺症に対するTMS治療パイロットスタディになります。
もっとも治療効果が認められたブレインフォグ(認知機能低下)に対するTMS治療効果については、PCNに掲載されています。
新型コロナ後遺症に対するTMS治療ケースレポートが「Psychiatry and Clinical Neurosciences(PCN)」掲載
こちらの論文は、切り口をかえてまとめなおした論文で、ブレインフォグだけでなく当院で測定した治療評価項目について、詳細に報告しています。
当院の顧問で慶應大学特任准教授の野田先生が第一著者として、英語論文にまとめました。
私たちが開発したプロトコールは、コロナ後遺症によるうつ症状やブレインフォグ、慢性疲労に対して効果が期待できる可能性があることを提唱した論文となっています。
情勢や反響をみながら、次のステップに進めていけるかを模索していきます。
繰り返しになりますが、最近ではコロナ後遺症に対するTMS治療を、「根拠のない独自の方法で効果が認めらた」として実施している医療機関もあります。※ワクチン後遺症に対しても行っているようですが、ワクチンと感染は全く病態が異なります。
確かに有望な治療選択肢ですが、当院のプロトコールは病態と最新の知見から考えた独自の方法になりますので、治療水準も診療水準も全く異なります。
これらの倫理観が疑わしい医療機関とは治療効果を裏付けるものではないことにご注意ください。
そもそもコロナ後遺症に対してTMS治療が効果的かどうかは本研究では十分でなく、これからさらにエビデンスの高い研究を行っていく必要があります。
当院をご検討いただく患者様へ
私たち東京横浜TMSクリニックでは、顧問の野田賀大先生サポートの元、欧米レベルでのrTMS療法を倫理観をもって実践しています。
このように匿名化されたデータとして治療成績を集計させていただき、それを統計解析することで独自のノウハウを構築しています。
コロナ後遺症については、海外でもTMSでの知見に乏しいので効果を担保できなかったため、私たちは治療費を無料としてパイロットスタディを行いました。
専門家の批判的な審査のもとで論文としていくことで、患者様にも安心して治療提供できるように努めています。
東京横浜TMSクリニックでは治療ノウハウの蓄積と、専門家にも安心いただけるrTMS療法の実践を目指して、コロナ後遺症に限らずに学術活動を積極的に行っています。
自費診療になりますので、患者様の治療経験を最大限に活用させていただき、最大限の治療を提供していけるよう、これからも励んでまいります。