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新型コロナウイルス後遺症とは?TMS治療の可能性

最近では、新型コロナウイルス感染症の後遺症として、ブレインフォグや慢性疲労症候群などが話題にのぼることがあります。

新型コロナウイルス感染の第5波では、感染者数が急激に増加し、それに伴い2021年8月頃より後遺症に悩まれる方が増えてきました

今月中に新型コロナウイルス後遺症に対する診療ガイドラインを厚労省が公表することになっています。

ここではコロナ後遺症についてお伝えし、TMS治療の可能性もお伝えしていきます。

新型コロナウイルス後遺症とは?

新型コロナウイルス感染は、ウイルス感染の一つではありますが、その後遺症の多さが注目されています。

多くの方が時間経過の中で薄れていきますが、なかには半年~1年以上も症状が残ってしまう方もいらっしゃいます。

このような新型コロナ後遺症ですが、ロングコビット(long COVID)などとも呼ばれています。

その病態はひとつのものではなく、様々な病態が関係しているといわれています。ですから症状も個人差があり、心身様々な症状となります。

人によって様々な原因と病態

コロナ後遺症は解明されていないことばかりで、その病態も様々と考えられています。

コロナ後遺症だと思っていたら、実は他の病気になっていたといったこともありますし、重症化して亡くなる方も多い感染症により、メンタル面での影響が大きな場合もあります。

このためコロナ後遺症には、心と体の両面からのアプローチが必要となります。

コロナ後遺症で考えられる病態としては、以下のような病態が考えられます。

  • 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)
  • 感染による状態(脳血管疾患・低酸素症・投薬の副作用)
  • 感染後の休止期脱毛症
  • 精神疾患(うつ病・ストレス性疾患)
  • 肺機能障害(肺線維症・器質化肺炎といった間質性肺炎)
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 何らかの直接的なウイルスの影響

よくある症状

それではコロナ後遺症によくある症状について、海外での研究をご紹介します。

47,910人の患者さんを含む15の研究を合わせて解析したものになります。
【COVID19の50以上の長期的影響:システマティックレビューとメタアナリシス】

よくある後遺症を7つ挙げると、以下のようになります。

  • 倦怠感:58%(95%CI 42–73)
  • 頭痛:44%(95%CI 13–78)
  • 注意障害:27%(95%CI 19–36)
  • 脱毛:25%(95%CI 17–34))
  • 呼吸困難:24%(95%CI 14–36)
  • 味覚消失:23%(95%CI 14–33)
  • 無嗅覚症:21%(95%CI 12–32)

なんらかの2週間を超える症状が認められた方は、実に80%にも上ると報告されています。

その他にも、

  • 肺疾患(咳・胸部不快感・肺線維症・SAS)
  • 心疾患(不整脈・心筋炎)
  • 精神疾患(うつ病・不安障害・強迫性障害・認知症)

などが認められています。とくに脱毛については、女性に多いと報告されていました。

コロナ後遺症の症状を海外論文より引用

More than 50 long-term effects of COVID-19: a systematic review and meta-analysisの図2より引用

コロナ後遺症で相談の多い症状

東京都福祉保健局からのリーフレットから、コロナ後遺症での相談状況がまとまっています。

  • 女性が59%と少し多い
  • 40代以下が63%で全年代の多い
  • 半年までのうちに相談が多い
  • 65%が仕事に影響

となっています。そして症状として多いのが、

  • 嗅覚障害:32%
  • 倦怠感:27%
  • 味覚障害:25%
  • 発熱・微熱:18%
  • 呼吸困難感:15%
  • 咳:14%

このようになっています。

コロナウイルス感染に特に多いといわれている嗅覚・味覚異常は、長く続くと心配になってしまうことが多いのかと思います。

身体だけでなく心も

身体的な要因が低いとなると、精神的な要因が大きくなります。

精神状態をご自身で判断することは難しい場合も多く、どうぞ専門家にご相談ください。

コロナ感染症は、これまでのウイルス感染症にはないストレスがあったかと思います。

  • 重症化すると死に至るかもしれない不安
  • 感染したことでの周囲への影響
  • 半月以上の社会生活を離れざるを得ないストレス

など、緊急事態の中でのコロナ感染は、特殊なストレス下にあったかと思います。

先ほどの海外論文のうち、精神症状に関係するものの割合をみていくと以下のようになります。

  • 不安:13%(95%CI 3–26)
  • うつ:12%(95%CI 3–23)
  • 睡眠障害:11%(95%CI 3–24)
  • 精神病:6%(95%CI 6–6)
  • 気分障害:2%(95%CI 2–2)
  • 不快気分:2%(95%CI 1–3)
  • 強迫性障害:2%(95%CI 0–8)
  • PTSD:1%(95%CI 0–2)

この中には、コロナウイルスによる直接的な影響だけでなく、

  • もともとの精神疾患の悪化
  • ストレスが重なったことでの発症

も含まれるでしょう。

慢性疲労症候群(倦怠感)やブレインフォグ(注意障害)といった形でご相談を受けると、このような精神症状が認められることも多いです。

それぞれの状態によって対応も異なるため、専門家に相談いただくことが大切です。

コロナ後遺症の治療

コロナ後遺症については、その原因が様々ですので画一的な治療がありません

心身の両面から要因を検討して、治療を行っていく必要があります。

それぞれの症状に合わせて、まずは身体的な原因を検査することからはじめます。

身体的な異常がすべて否定されると、慢性疲労症候群や精神疾患を考えていくことになります。

こちらはコロナ後遺症ガイドラインが公表されましたら、具体的に紹介していきたいと思います。

コロナ後遺症に対するTMS治療

コロナ後遺症に対しては、

  • ブレインフォグ
  • 慢性疲労症候群

といった形で、rTMS療法が治療選択肢として検討されることがあります。

コロナ後遺症にTMS治療が効果的かどうかは、ほとんど知見がないのが実情です。

TMS治療の効果が期待できるのは、うつ症状に対してになります。

しかしながら慢性疲労や正常レベルでの集中力低下に対しては、TMS治療のエビデンスに乏しいのが現状です。

私たちも多くの治療を行ってきましたが、やはり治療効果はハッキリしないことが多いです。

このためTMS治療は、コロナ後遺症にうつ症状が認められている場合に治療選択肢となりえます。

ブレインフォグとは?TMS治療の活用法

慢性疲労症候群とTMS治療

うつ病とTMS治療

当院での新型コロナウイルス後遺症治療

当法人では、新型コロナ後遺症のガイドラインが公表されましたら、そちらに基づいて治療を行っていきたいと考えています。

当法人では、神奈川県川崎市内に3つのクリニックがあります。

  • 元住吉こころみクリニック:「心と体をトータルでサポート」内科・心療内科の総合クリニック
  • 武蔵小杉こころみクリニック:「総合的な心の医療の充実」心療内科・精神科クリニック
  • 東京横浜TMSクリニック「磁気刺激という新たな治療選択肢を」TMS治療専門クリニック

まずは元住吉こころみクリニックで身体疾患のチェックをさせていただきます。

元住吉こころみクリニックには、呼吸器専門医・循環器専門医・血液専門医が在籍しております。

呼吸機能や心機能、血液などを精査することができ、まずは身体疾患を探っていきます。

身体的な要因が目立たない場合は、元住吉こころみクリニック・武蔵小杉こころみクリニックの心療内科・精神科で、心の要因を探っていきます。

TMS治療が適切な方は、東京横浜TMSクリニックにて専門的なTMS治療を受けていただくことができます。

さらに詳細な検査が必要な場合は、総合病院などにご紹介させていただきます。

執筆者紹介

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大澤 亮太

医療法人社団こころみ理事長

精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医

カテゴリー:ブログ  投稿日:2021年10月22日

   

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