【適応障害⑳】30代女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/9月~X年/10月の50日間
 - 主訴:ブレインフォグ全般、ストレス球、メンタル的な胸の痛み
 - TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
 - TMS治療プロトコール:倍量iTBS(1,200発/回)を30回
 
目次
これまでの経過
他院精神科に通院中の患者様です。
20代前半での初診以降、精神科通院歴はございませんでしたが、2年前から内科で薬物療法を開始して継続されています。
適応障害による抑うつ状態や不安感が生じているため、当院でのTMS治療を希望されました。
セルトラリン(抗うつ薬)、半夏厚朴湯(漢方)を服薬されています。
TMS治療経過

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、倍量iTBS(1,200発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は「靄はまだありますが、空っぽだった心が治療のおかげで満たされています」とご体感を表現されていました。
治療3回目の時点で「気持ちの安定がすごいです」とのお話もあったことから、初期の段階から治療による変化が表れていたようでした。
TMS20回終了時には「メンタル面とかも良くなった気がする」とお話がございました。
起床時からニュートラルな精神状態が整っており、穏やかな心持ちで生活できていたようです。
TMS30回終了時は「やってみてよかったです。効果があったので、来なくちゃと思って通えました」とご感想をいただきました。
集中力は完全に戻っていないとのことでしたが、落ち込みや不安感は大幅に改善したご様子でした。
心理検査上でも症状の改善が認められ、中でも不安感などネガティブな思考にまつわる評価項目で大幅にポイントが減少しました。
当院でのTMS治療は終了し、他院での薬物療法を継続することとなりました。
症例のまとめ
週末集中プランにて土日に1日2回の治療を行い、合計30回の治療を終えられました。
土日以外は中5日空けての施術となりましたが、治療初期の段階から精神的な安定感を体感され、30回を終える頃には当初より明るい表情が見られるようになりました。
休日を利用しての通院となり、お仕事との両立に苦心された面もおありだったと思われますが、患者様の通院努力が奏功し症状改善に繋がった症例となりました。
また、週末集中プランの実績として、通常プランと遜色のない治療結果が得られたことは、今後の治療やご案内に向けて大きな糧となりました。
【お読みいただいた方へ】
			
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    執筆者紹介
大澤 亮太
医療法人社団こころみ理事長
日本精神神経学会
精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医/日本精神神経学会rTMS実施者講習会修了
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2022年12月23日
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