【双極性障害④】49歳男性

プロフィール

  • 治療期間:【急性期】X年5月~X年7月の51日間
  • 主訴:自己否定感、思考力の低下
  • TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
  • TMS治療プロトコール:右低頻度rTMS (1,800発/回) 30回

これまでの経過

高校生の頃より抑うつ状態を認めていましたが、30歳時にご両親が他界され、再度抑うつ状態が再発しました。

他院に通院加療し、双極性障害との診断を受けました。

奥様が当院にてTMS治療を受けており改善傾向にあるため、ご本人もTMSを希望されました。

高校生の頃にカウンセリングを受けましたが、1回のみの治療でした。

35歳時に近医受診しましたが、薬はあまり飲まない方がいいと言われ、未治療となっていました。

TMS治療経過

双極性障害4の心理検査の結果になります。

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査

当院診察では双極性障害の確定診断はできませんでしたが、不安、焦燥感、イライラ感、抑うつ状態を認めたため、右低頻度rTMS(1,800発/回)を30回行いました。

TMS10回終了時は、「頭がクリアになった気がする」とのことで、多少の改善を実感していました。

TMS20回終了時には、「本の読み戻しが減った。どのくらいよくなったかは分からないが、感覚的なものはよくなってきたと思う。」と、効果が強まっているようでした。

TMS30回終了時は、「調子よい。ここ2-3日は特に調子よい。明らかな躁状態はない。睡眠・食欲OK。」と、主訴の改善が認められました。

ブースター治療についてご案内し、終診となりました。

症例のまとめ

治療中入眠されてしまうことや、入眠によるコイルのずれがしばしばあり、度々お声がけしながらrTMS治療を実施しました。

30分と治療時間が長いため、患者様の状態確認を行いながら、なるべく眠らないような工夫を行いながら治療しました。

双極性障害は過剰診断傾向もあるので悩ましいところですが、イライラ感や焦燥感が強い場合は左高頻度刺激はリスクがあるため、右低頻度刺激が適切です。

右低頻度rTMSによって、うつ状態が寛解した症例になります。

カテゴリー:ブログ  投稿日:2021年8月26日