パニック障害と大うつ病を合併した患者に対する高頻度反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の効果

こちらの論文は、

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左DLPFC高頻度刺激はうつとパニック合併に有効かも?

こちらの論文は、うつ病とパニック障害を合併している場合の左DLPFC高頻度刺激の効果を後ろ向きに研究した報告になります。

お薬による治療抵抗性のある患者さん13名に左DLPFCをターゲットに高頻度刺激を行ったところ、パニック症状もうつ症状も、ともに4割程度の減少を示していた結果でした。

うつ症状との改善とパニック症状の改善には、明らかな関係性が認められませんでした。

うつ症状に対しては、左DLPFC高頻度がもっともエビデンスが豊富となっています。

ですから、パニック障害にうつ症状が合併している場合、左DLPFC高頻度rTMS治療は有効な治療選択肢となります。

論文のご紹介

パニック障害とうつ病を合併する患者さんでの左DLPFC高頻度刺激に関する論文をご紹介します。

英語原文は、こちら(Pub Med)をご覧ください。以下、日本語に翻訳して引用させていただきます。

目的

うつ病が合併したパニック障害の治療における背外側前頭前野(DLPFC)刺激の役割を探る。

方法

本研究では、パニック障害とうつ病が合併していると診断された13名の治療抵抗性患者を対象に、左DLPFCに対して高頻度経頭蓋磁気刺激(rTMS)を1ヵ月間に20セッション行った結果を後ろ向きに分析した。

結果

パニック障害重症度評価尺度(PDSS)およびハミルトン抑うつ評価尺度(HDRS)を用いて評価したパニック症状および抑うつ症状の重症度は、ベースライン時と20回のrTMS後に有意な減少が認められた。

PDSSスコアは38%、HDRSスコアは40%の減少が見られた。PDSSスコアとHDRSスコアの変化には有意な相関は見られなかった(ρ=-0.103、p=0.737)。

結論

左DLPFCへの高頻度rTMSは、合併するパニック障害とうつ病の治療に潜在的な役割を持つ可能性がある。

その役割を確立するためには、制御された環境でより多くのサンプルを対象とした今後の研究が必要である。

カテゴリー:ブログ  投稿日:2021年7月3日