【適応障害⑯】50代男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/1月~X年/3月の64日間
- 主訴:朝起きれない、常に疲労感あり
- TMS治療の目的:疲労感、抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:倍量iTBS(1,200発/回)によるaTBS 30回
これまでの経過
昨年末、他院で薬物療法を行い効果を認めました。
しかし、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)とブプロピオン(ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)・ドパミン再取り込み阻害剤)を内服して肝機能障害が出た為、薬物療法を中止しました。
うつ症状が悪化したため、薬物療法ではなくrTMS療法を希望されました。
TMS治療経過

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
疲労感、抑うつ状態を改善するため、倍量iTBS(1,200発/回)でaTBSとして30回行いました。
TMS10回終了時は、「気分の変化はあまり変わりないが、頭がぼーっとする感じが減ってきた」と、少し効果を感じていました。
TMS20回終了時には、「朝起きるのが楽になった。フワフワ感、ぼーっとする感じが軽減しました」と、朝起きることが出来るようになりました。
TMS30回終了時は、「疲れにくくなった。フワフワ感もほとんどない。調子よい」と、主訴の改善が見られました。
治療20回目以降から、ご本人様自体が効果を感じられ、治療日にお会いするときに笑顔が増えていました。
30回目以降はブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
治療間隔を3日以上空けることなく通院し、30回の治療を終えました。
治療20回目頃から、主訴である朝起きれないことが改善し始めました。また、疲労感も軽減しました。
最大3日空いた時もありましたが、欠かさず通院いただいたことで治療効果がしっかりと認められ、寛解できた症例です。
カテゴリー:ブログ 投稿日:2022年6月17日