【不安障害⑧】50代女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/1月~X年/3月の78日間
- 主訴:イライラ、不安、外食が苦手
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:右低頻度rTMS(1,800発/回) 30回
これまでの経過
20歳頃に精神科を初めて受診されました。
仕事のストレスでイライラや落ち込み、意欲低下を認め、嘔吐恐怖や電車への不安感があり、減薬目的でTMSを希望されました。
他院で処方されていたトフラニール(抗うつ薬)、スルピリド(向精神病薬)、セディール(抗不安薬)を服用中であった。
TMS治療経過
※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、右低頻度rTMS(1,800発/回)を30回行いました。
TMS10回終了時は、「気分の変化はまだ感じないが、イライラや不安は前ほどではない。」とのことでした。
TMS20回終了時には、「まだあまり実感はないが、イライラや不安は治まっているかもしれない。落ち込みはまだある。
睡眠は、深い眠りになってきた気がする。」と、不安・イライラの改善が少しみられました。
TMS30回終了時は、「落ち込みは強く無くなった。外出もできるようになり、仕事中のイライラもなくなった。食欲・睡眠OK」と、主訴の改善が認められました。
ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
週3日の来院が難しいとのことでしたので、治療効果が下がる可能性があることをご説明し、ご本人了承の上で治療を行いました。
治療の効果は緩やかでしたが、30回実施後には明らかな主訴の改善が認められていました。
カテゴリー:ブログ 投稿日:2022年6月17日