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rTMSの双極性うつにおける有効性について

こちらの論文は、

のページに引用しています。

双極性障害では左DLPFC高頻度刺激でのTMS治療が有効

こちらの論文は、当院顧問の野田先生からも紹介いただいた論文で、双極性障害のうつ状態に対するエビデンスの高い論文になります。

このため、全文を取り寄せてスタッフで読みました。

TMS治療は、単極性のうつ病ではその有効性は確立されています。そしてTMS治療は、抗うつ剤による治療がうまく反応しない患者さんに対して治療適応となりました。

治療抵抗性の患者さんの中には、実は双極性障害のうつ状態であった方が少なくありません。ですから治療抵抗性うつ病にTMS治療が効果的であれば、双極性障害のうつ状態にも効果があるだろうと考えるのは、ごく自然な流れかと思います。

こちらの論文では、サンプルサイズが小さい研究をたくさん集めて、メタ解析しています。それによれば、左DLPFCへの高頻度刺激だけで統計的に明らかに有意差を認めて、オッズ比は2.72という結論になっています。被験者の大部分は左高頻度(左高頻度49%、両側25%、右低頻度26%)で治療となっていて、右低頻度の症例数が不十分でした。

また双極性障害では、気分安定薬を併用することが一般的です。双極性障害のうつ状態に治療を行う際には、気分安定薬が抗うつ効果にどのような影響を与えるかは定まっていません。今回の研究は基本的に、気分安定薬を使っていない患者さんが中心となっています。

左高頻度刺激を行う場合には、躁転のリスクが懸念されます。しかしながら今回の研究では、実刺激群165例中軽躁1例、躁1例が認められました。そのうち1例は気分安定薬バルプロ酸の中止との関係が濃厚で、明らかに躁転しやすいという結論は出ませんでした。しかしながら躁状態のリスクが高い方は、左高頻度ではなく右低頻度が好ましいと思われます。

いろいろな調整をする前のTMS治療の反応率は、rTMS群で50.3%(n=83/165)で偽治療群で32.5%(n=49/151)という結果となっています。

サマリーのご紹介

双極性障害のエビデンスの高い論文①

英語原文は、こちら(Pub Med)をご覧ください。

背景

rTMSは単極性うつ病治療における有効性の地位を確立し、また双極性うつにおいてもエビデンスが蓄積されつつある。この研究の目的は、文献の最新知見の統合が不足しているため、双極性うつに対するrTMSの有効性を評価することである。

方法

双極性障害に対するrTMSのシャム(偽刺激)ランダム化対照比較試験(RCT)を行っている文献について系統的レビューを行った。

偽刺激、実刺激の両方に双極性障害の参加者を含んでいる実験を対象とした。うつ病評価尺度における基準に比べて50パーセント減で定義される、臨床反応率を主要効果項目とした。数量的統合にはMaentel-Haenszel random*モデルをもちいた。

結果

14つの研究からの計274人で数量的合成が行われた。

偽刺激に比べ、rTMSで反応率は高かった。(オッズ比2.72) 刺激プロトコールを別々に解析した場合、左背外側部前頭前皮質への高頻度rTMSだけで、統計的に明らかな臨床的反応を認めた。

限界

多くデータは、非常にわずかな双極性障害患者しか含まれていないトライアル(圧倒的に単極性障害の多いサンプル)から抽出された。双極性障害うつへの特異的なrTMSのランダム化試験が不足している。

まとめ

rTMSは双極性障害において有効に思われるが、rTMSが双極性うつの通常治療として提供されるべきだと結論づけるためには、特化した十分なランダム化比較試験が必要である。

双極性障害の論文①の結果

執筆・監修

こちらの記事は、以下の医師が直接執筆しています。

  • 大澤亮太
  • 役職:医療法人社団こころみ理事長/武蔵小杉こころみクリニック院長/産業医グループこころみ副代表
  • 資格:精神保健指定医/日本医師会認定産業医/日本医師会認定健康スポーツ医/認知症サポート医/コンサータ登録医

適切なTMS治療を行っていくためには、TMS治療の知見はもちろんのこと、前提となる心の治療経験が非常に大切です。

当院には10名の精神科医が在籍していますが、両方に精通した医師4名のみ(2021年9月現在)が担当させていただきます。TMSは治療選択肢のひとつとして、患者さんの立場に立ってご相談させていただきます。TMS治療にご興味お持ちの方は、東京横浜TMSクリニックにご相談ください。

カテゴリー:ブログ  投稿日:2021年1月3日

   

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