【うつ病⑬】27歳男性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/12月~X年/3月の104日間
- 主訴:うつ症状、減薬
- TMS治療の目的:うつ症状の改善
- TMS治療プロトコール:倍量iTBS20回週5日
これまでの経過
他院で長年に渡り、抑うつや不眠の症状に対して、抗うつ薬や睡眠導入剤などを用いた治療を行ってきていました。
しかしADHD・ASDの傾向があり、転院したクリニックではADHD治療薬を併用しての治療に切り替わりました。
ADHD治療薬の効果は感じていましたが、抑うつ(意欲の低下など)や不眠は続いていたため、TMS治療に興味をもって当院に受診されました。
サインバルタ・リフレックス(抗うつ剤)、コンサータ・ストラテラ(ADHD治療薬)、ラミクタール(気分安定薬)を服用されていました。
TMS治療経過

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
TMS治療10回終了時には、「8~9回くらいから憂鬱感が緩和されている感じがあります。眠剤(サイレース)使用量減っています。」との事でした。
TMS治療21回目時、「うつっぽさはだいぶ改善してきました。意欲の低下や動けない感じはだいぶ減ってきました。」と、治療効果を実感しているご様子でした。
TMS30回目終了時、「睡眠に関しては少し浅い感じがあり朝方に少し眠気が残る感じがあります」、「やや不眠傾向ではありますが落ち着いています」との発言がありました。
主治医と相談し、抗うつ剤(サインバルタ)の減薬をすすめているとのことでした。
TMS治療終了で元々受診していたクリニックへ戻ることとなるため、その後のTMS治療については、必要に応じてブースト治療などを検討していくことになりました。
症例のまとめ
TMSの治療回数を重ねることに睡眠薬の減薬が出来ており、意欲低下も改善されています。
【HAM-D】19→2【MADRS】22→4と、期待したうつ症状は寛解しており、二次性のうつ状態に対してもTMS治療の効果が認められました。
カテゴリー:ブログ 投稿日:2021年8月26日