【うつ病㉔】18歳女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/12月~X年/1月の39日間
- 主訴:受験のことを考えると憂鬱な気持ちになり、やらなければいけないと分かっていても何も出来なくなる。人の話し声が気になる。
- TMS治療の目的:適応障害(受験) 意欲低下を伴う抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:倍量TBS週5 20回
これまでの経過
大学受験を控えていましたが、1か月前からやる気が低下してしまい、調子がよくない日が続いていていたそうです。
勉強から離れてみても体調不良や頭痛の改善が見られなかったため、当院に来院となりました。
TMS治療経過

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
軽症~中等症のうつ状態を認め、受験までの短期間での治療効果を希望されたために、rTMS療法を行うことになりました。
治療10回目で、「勉強が少しできるようになった」との言葉が聞かれるようになり、
治療20回目では、「調子が良い」「試験も今までの中ではうまくいったと思う、これから二次試験になるので頑張りたいと思う」と、前向きな発言が聞かれるようになりました。
「気分が安定している」「明後日が本番、他に受けた大学1か所受かっていた」とのことで、20回の治療で症状も安定していて目的を達せられたため、もともとの重症度も高くなかったことから治療終了となりました。
症例のまとめ
早い段階からTMS治療を集中的に行ったため、1クール終了時に症状の改善が認められました。
治療期間が短いというrTMS療法のメリットを感じさせられた症例になります。
カテゴリー:ブログ 投稿日:2021年8月28日