【うつ病④】43歳女性
プロフィール
- 治療期間:【急性期】X年/6月~X年/7月の17日間(遠方からの短期集中治療)
- 主訴:気分の落ち込み、浮き沈み、無気力
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:倍量TBS(1,200発/回)30回、2回/日のaTMS
これまでの経過
他院にてうつ病と診断され、薬物療法を行うも改善せず、TMS治療ご希望されました。
来院時に、ラミクタール(双極性障害薬)、ジェイゾロフト(抗うつ薬)、エビリファイ(抗精神病薬)、ブロチゾラム(睡眠薬)を内服されていました。
TMS治療経過

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
抑うつ状態を改善するため、倍量TBS(1,200発/回)を1日2回、合計30回行いました。
TMS10回終了時は、「気分は変わりない。睡眠は深くなった。」とのことでしたが、TMS20回終了時には、「調子良くなってきた。頭がクリアになってきた。以前より読書も集中できるようになってきた。睡眠時に見る夢が悪い夢から良い夢に変わった。」と効果を実感されていました。
TMS30回終了時、診察では「調子良くなった。モヤが晴れた感じ。仕事で自分がやりたいこと・やるべきことも見えてきた。」と、治療ブースでは「頭がスッキリして、悩むことがなくなった。本当に楽になった。」とのことで、主訴の改善が認められました。
ブースター治療についてご案内し、終診となりました。
症例のまとめ
遠方からの短期滞在集中治療のため、治療を受けるにあたって環境の変化等あり、最初は気持ち的にも負担が大きかったようです。
TMS治療やスタッフとのコミュニケーションの中で緊張が解れ、前向きに治療が続けられるようになったとのことでした。
治療自体だけでなく、スタッフの対応も患者様の精神面に深く関わることを改めて感じた症例になります。
カテゴリー:ブログ 投稿日:2021年7月24日