【うつ病㊻】50代男性

プロフィール

  • 治療期間:【急性期】X年/9月~X年/9月の27日間
  • 主訴:意欲低下、元気が出ない感じ
  • TMS治療の目的:うつ病の改善
  • TMS治療プロトコール:倍量TBSとaTBSを組み合わせて週3回程度、20回目標 

これまでの経過

休職中となり、他院心療内科に通院されていて、抗うつ薬(セルトラリン、イフェクサー)を内服されていました。

十分量の薬物療法を行っていましたが、「元気が出ない・意欲がわかない」部分の改善が十分でなく、他院主治医よりTMS治療の提案があり当院受診となりました。

TMS治療経過

うつ病症例46の心理検査の結果をご紹介します

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査

1回目から20回目までの2週間は毎日治療を行い、10回目の診察時では「スッキリ感が出てきている」と、効果を感じることができました。

最終の診察時には、「調子は良いと思う」「10回目の時よりもいいと思う」「食事も美味しいと思って全部食べられる」とうつ状態の改善を認め、復職予定となりました。

30回目以降は、再発した際の治療法としてブースターTBSを案内しTMS治療は一旦終了となりました。

症例のまとめ

1回目では少し緊張された面持ちで治療を受けられていましたが、回数を重ねるごとにリラックスした表情を感じとることができました。

1日2回、午前1回午後1回の治療パターンで、ほぼ連日の通院は患者様のご負担もあったと思いますが、短期間集中した治療で効果を実感することができた症例でした。

カテゴリー:こころみ医学  投稿日:2021年12月25日

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