【うつ病⑧】42歳女性
プロフィール
- 治療期間:X年6月~X年8月の64日間
- 主訴:うつ
- TMS治療の目的:抑うつ状態の改善
- TMS治療プロトコール:aTBS(1200発×2回)30回
これまでの経過
学校で勤務しており、5年前からストレスチェックで引っかかり気味でした。
今年から初めて高学年を受け持つことになったことがきっかけで、スクールカウンセラーから抑うつ状態を指摘され、TMS治療を紹介されました。
TMS治療経過

※HAM-D・MADRSは医療スタッフが評価するうつ症状心理検査で、SDSは患者さん本人の自覚症状を評価するうつ症状心理検査
aTBS(1200発×2回)のプロトコールを30回行いました。
10回目終了時は睡眠が深くなり落ち込みも軽減し、「自分のせいじゃないなと思えるようになった」と効果が現れ始めました。
20回目には仕事は忙しいが「すごく落ち込むことはなくなった」「全体としては楽になっていると思う」と効果を実感しました。
30回目終了時には、「落ち込みも不安もなくなり、抑うつが大きく解消されました」と、寛解状態となりました。
治療後のフォローとして夏休み明けに向けて維持療法へ移行することになりました。
症例のまとめ
学校が夏休みを迎えたこともあり、短期間で集中的に治療することでうつ状態が寛解しました。
維持療法へ移行し、夏休み明けにも良い状態が保てることを目指しています。
カテゴリー:こころみ医学 投稿日:2021年8月26日
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