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ニコチン消費と渇望における反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)の効果

禁煙(ニコチン依存症)とTMS治療のページに引用しています。

ニコチン依存症では左DLPFC高頻度刺激のみ有効かもしれない

こちらの論文は、ニコチン依存症に対する治療効果についてのRCTになります。

ニコチンのような物質依存症の効果をみていくには、遅延割引という概念があります。

「小さな目の前の報酬をとるか、それとも大きな将来の報酬をとるか」ということになるのですが、依存症では小さな目の前の報酬をとってしまいます。

つまり時間がたつと価値が割引されてしまって、将来の価値が小さなものになってしまうのです。

ですからニコチン依存症の患者さんは、禁煙すれば将来的に健康な生活ができると頭ではよくわかっていても、目の前のタバコの誘惑にまけてしまうのです。

左DLPFCに対する高頻度TMS刺激は、この遅延割引を低下させる働きが期待できます。

つまりTMSによって、禁煙の大きな目標を維持しやすくなります。

その結果として、禁煙率と再発リスクが低くなり、自主的にセルフヘルプ法などを行う方が増えたという結果となっています。

禁煙治療を絶対に成功させたい方には、TMS治療は一助になる可能性があります。

論文のご紹介

ニコチン依存症のRCTをご紹介します。

英語原文は、こちら(Pub Med)をご覧ください。以下、日本語に翻訳して引用させていただきます。

多くの喫煙者は毎年禁煙を試みているが、90%が12ヶ月以内に再発している。

関連するエビデンスは、再発は前頭前野の活性化が不十分であることと関連していることを示唆している。

遅延割引率は、再発に関連する脳領域の相対的な活動を反映している。

左背側前頭前野(LDLPFC)に対する高頻度反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)は大脳皮質の興奮性を高め、遅延割引率を低下させるが、禁煙に対する実施可能性、忍容性および潜在的な有効性についてはほとんど知られていない。

我々は、LDLPFCに対する20Hz rTMSを8セッション、エビデンスに基づいた自助介入と組み合わせて実施することで、限定的な二重盲検無作為化対照試験において、実現可能性、忍容性および潜在的な有効性が実証されると仮説を立てた。

喫煙者(n=29)は、24時間禁煙し、禁煙意欲があり、禁煙薬を使用しておらず、実刺激として運動閾値の110%での20Hz rTMSまたは実刺激の外観と音を再現した偽刺激へ無作為に割り付けられた。

刺激部位は6cmルールとニューロナビゲーションを用いて配置した。

複数の臨床、実現可能性、忍容性および有効性の尺度が検討された。

実刺激であるrTMSは100ドル(F(1、25.3694)=4.14、p=.05)、1000ドル(F(1、25.169)=8.42、p<.01)の遅延割引を減少させ、再発の相対リスクを3倍減少させ(RR 0.29、信頼区間0.10~0.76、尤度比χ2 with 1 df=6.40、p=.01)、禁煙率を増加させ(実刺激50% vs. 偽刺激15.4%、Χ2(df=1)=3.80、p=.05)、自助介入の利用率を増加させた。

臨床、実現可能性および忍容性の評価は良好であった。

LDLPFCに対する20Hz rTMSとエビデンスに基づいた自助介入を組み合わせることは、実行可能で忍容性が高く、潜在的な有効性を示している。

研究期間中の条件による遅延割引率の違い

ニコチン依存症の時間割引に対するTMS治療の効果の結果をまとめた図になります。

実刺激の参加者では、偽刺激の参加者では明らかにならなかった遅延割引率の低下が見られた。

ベースライン時には、遅延割引率に差は認められなかった($100:F(1,25)=2.78、p=.11;$1000:F(1,25)=3.55、p=.07)。

しかし2週間の刺激期間の終了時には、有意差が現れた($100:F(1,22)=12.34、p<.01;$1000:F(1,22)=6.66、p=.02)。

100ドルの規模では、禁煙日から4週間後(F(1,23)=1.17、p=.29)、8週間後(F(1,22)=0.59、p=.45)および12週間後(F(1,21)=3.73、p=.07)には、条件間の有意差は維持されなかった。

1000ドルの規模については、条件間の有意差は、禁煙日から4週間後(F(1,23)=7.70、p=.01)と12週間後(F(1,21)=10.79、p<.01)には維持されたが、禁煙日から8週間後(F(1,22)=1.48、p<.24)には維持されなかった。

カテゴリー:ブログ  投稿日:2021年2月25日

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